Gold Night ―退屈をもてあました男は予言の乙女を欲する―



「好きだ、結花(ゆいか)。約束したとおり、なんでも望みをかなえる。…その代わり、俺のそばから離れるな」




 するりと私の手をとって持ち上げ、手のひらに唇を寄せながら、帝さんが爆弾のような発言を落とす。

 す、す、す、“好きだ”…?

 え、み、帝さんが今、好きって言った??私に…っ!?




「え、え、え…っ!」




 ばくばく、ばくばく、と心臓がすさまじく動いて、顔なんてゆで上がったように熱くて。

 ぐるぐるぐるぐると頭が混乱した結果、私の口は欲望に忠実(ちゅうじつ)に動いた。




「な、なんでも かなえてくれるんですか…?」


「あぁ」




 私を見つめながら答えた帝さんを前にして、ごくりとつばを飲む。

 本当に帝さんが、なんでも かなえてくれるって言うなら。