Gold Night ―退屈をもてあました男は予言の乙女を欲する―



 眉を下げて私を見つめるお兄ちゃんの腕のなかから、よいしょ、と抜け出す。

 それから帝さんのほうに体を向けて、無表情な、いや、心なしか不機嫌(ふきげん)そうな顔をしている帝さんに頭を下げた。




「帝さん、うそをついてごめんなさい!でもあの、明日の夜には絶対帰ってくるので!ちょっとだけお出かけさせてください!」


「え、結花!?」


「…明日の、夜?」




 2人、それぞれの声を聞きながら、私は顔を上げて、おずおずと帝さんを見つめる。