Gold Night ―退屈をもてあました男は予言の乙女を欲する―

――青波(あおなみ)結花(ゆいか)視点――


 黒街(くろまち)と外をつなぐ道は、東西に1ヵ所ずつある関所しかない。

 それ以外は、(くに)家が所有している建物で、すべて道をふさがれている、と聞いたことがある。




「ここまで来たの、初めてかも…」




 住宅街を抜けて、倉庫がならぶ道の先に、開けば大型トラックも通れそうな、大きな大きな木製の門が立ちはだかっていた。

 門の横には小屋があって、私が来たからか、その小屋から迫力のある顔つきの、体格がいい男の人が出てくる。




「許可証がなきゃ通さねぇぞ。見学なら帰りな」


「あ、いえ、私、外に出たくて…っ。許可証、持ってます!」




 リュックを下ろしてチャックを開け、(みかど)さんの部屋から拝借(はいしゃく)してきた許可証を取り出した。

 こわもての男の人に許可証を渡すと、男の人はその内容に目を走らせて、私を見る。