《…あぁ》
帝さんの返事を聞いて、私はもう一度「ごめんなさい」とあやまり、あいさつをしてから電話を切った。
着替えとさいふ、それから身分証代わりの生徒手帳をリュックに詰め終わったあと、私はたなを開けて、ライブのチケットを取り出す。
許可証とお兄ちゃんの手紙を合わせた、その3枚の紙を大切にリュックに入れてから、私は私服に着替えて家を飛び出した。
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――國帝視点――
《ごめんなさい。それじゃあ、あの、またあとで》
ごそごそと物音を立てながら通話を切った結花が、今度は なにを考えているのか。
退屈しのぎに、と家から回された、比較的“刺激”がある仕事を片付けながら、俺は家に電話をかけた。



