Gold Night ―退屈をもてあました男は予言の乙女を欲する―



《なんだ?》


「あ、もしもし、帝さんっ。こんばんは、おつかれさまです。あの、とつぜんなんですが、今日と明日、仕事をお休みさせていただきたくて~…っ」


《…理由は?》


「え、えぇ~と、そのぉ、きゅ、急に体調をくずしてしまって…!」


《…》




 う、苦しい言いわけだったかなぁ~…っ。

 無言の帝さんに胸が痛むなか、手だけは動かして、必要な荷物をつぎつぎリュックに詰めていく。




《わかった》


「えっ。あ、いえ、ありがとうございます!ごめんなさい、あの、またあらためて電話させてください」




 仮病(けびょう)を使って休みたいと うそをついたあげく、これから勝手に家を留守(るす)にするんだから、黒街を出たらちゃんと あやまらないといけないよね…っ。