「やっぱり…お兄ちゃんの手紙だ!」
ひさしぶりに見た封筒とお兄ちゃんの文字にびっくりしながら、いつもどおり口が開かれている封筒を開けてなかの手紙を取り出す。
折りたたまれた手紙をぴら、と広げると、なつかしいお兄ちゃんの文字で、びっしりと文章が書かれていた。
[結花、ようやく父さんと一緒に借金を返し切ったよ。4年間も黒街で1人にしてごめん]
[11月7日まで、毎日16時から19時のあいだ、僕か父さんが西の関所の前で待ってるから、この手紙が届いていたら来てほしい]
「んぇ…っ。7日って、今日まで!?今は…」
壁にかかっている時計を見ると、もう16時半をすぎている。
手紙のとおりなら、今の時間、お兄ちゃんかお父さんが黒街と外をつなぐ関所の前で、私を待っていることになるけど…。
どうしよう、と困惑しながら、私は手紙と許可証を見つめた。



