え、緑!?うそでしょ!?
当たりでも外れでもないじゃん!
内心でさけびながら、私はいつもどおり、円柱の頭におなじ直径の球体をつけた置き物を持つ。
チェスのポーンを平たんな形にしたような、この透明なマーカーをテーブルの0と書かれた場所に置いて、賭け金の処理に入った。
まず、1~18・19~36、偶数・奇数、赤・黒に賭けられているチップを、そのレイアウト内に引かれた直線の上へ移動させる。
これは0が出たときだけに発生する凍結という状態で、次の結果まで勝敗が持ち越しになる。
その代わり、次に賭けた目が当たっても賭けたチップがそのままお客さまのもとにもどるだけなんだけど。



