Gold Night ―退屈をもてあました男は予言の乙女を欲する―



 ぱくりと食べるように唇を重ねた帝さんに、そろそろ心臓が破裂(はれつ)させられそうだ。

 最初から、帝さんに“私”を求められていたなんて。

 いつも気だるげで、たんたんとしている帝さんが、私に、こんなに感情をあらわにしてくるなんて。


 どきどきしすぎて、頭がおかしくなりそう…っ。




「わ、私なんて、そんな、たいした存在じゃ…」


「俺の心を動かすのは、結花しかいない」


「っ…帝、さん…」




 熱すぎる体温も、今にも限界を迎えそうな鼓動も、きっとこんなに密着してたら、帝さんにぜんぶ伝わってる。

 好きな人に求められるうれしさが、私の手を帝さんのスーツに吸い寄せた。




「感情を感じるたびに、結花におぼれてみたいと思う」