Gold Night ―退屈をもてあました男は予言の乙女を欲する―



「その顔をもっと見たいだとか」


「ん…っ」




 帝さんがまぶたを下ろして、また唇を寄せる。

 そっと腰に回された腕が、私を抱き寄せた。




「結花が苦しむ姿はあせるだとか」


「帝、さ…」




 すこし眉をひそめて私を見つめる帝さんの瞳は、心配にゆれているようで。

 磁石(じしゃく)がくっつくように、ふたたび触れた熱が、何回だって私の鼓動(こどう)を加速させる。




「他の男に触らせるのは腹が立つだとか」




 すっと目を細めて私の瞳をのぞく帝さんに、執着心(しゅうちゃくしん)のようなものを感じて、頭がぐるぐるした。

 こんなに“感情”が表れている帝さんは、初めて見る。




「死ぬかどうかはどうでもいい。俺は結花にあたえられる刺激がもっとほしい」