Gold Night ―退屈をもてあました男は予言の乙女を欲する―



「予言を受けた1年後、予言と合致(がっち)する女が現れて、気まぐれで近くに置いた。これまで、俺の退屈を消し去るほど、強烈(きょうれつ)刺激(しげき)ではないと思っていたが」




 帝さんは心のうちを明かしながら、一歩一歩私に近づいてくる。

 どく、どく、と心臓の音が体にひびいているのは、きっと…。




「たしかに、ドロップハートを始めて、結花をそばに置くようになってから、“退屈”以外の感情をひさしぶりに感じている」


「み、帝さ…」




 気だるげに、でもまっすぐに私を見つめる瞳がどんどん私に近づいて、身じろぎもできない私の後頭部(こうとうぶ)を、帝さんがつかまえた。

 ()き寄せるように唇が重ねられて、ばくっ、ばくっ、と鼓動が大きくなり、体が熱を持つ。

 すこし顔を離した帝さんは、私だけをグレーの瞳に映して、ほほえんだ。