Gold Night ―退屈をもてあました男は予言の乙女を欲する―

「私、もう黒街(くろまち)から出ていいって。11月2日の日付だったけど、でも、私、帝さんからそんな話、ぜんぜん聞いてなくて…」




 帝さん、文化祭に来てくれたときにはもう、知ってたのかな?

 それとも、帝さんも文化祭から帰ったあとに知ったのかな。




「帝さんに、隠されてたのかな…私、どうしたらいいんだろう」




 今日は、11月5日。もう、あの許可証の日付から、3日も経ってる。

 うつむいてちょっとよごれた床を見つめると、茜のそっけない声が聞こえた。




「外、行きなよ。ライブも行きたかったんでしょ?」


「でも…帝さんは」


「あたしは帝さまと かかわったことなんて ぜんぜんないから、相談するなら春日野(かすがの)先輩でしょ。呼んで来てあげるからここで待ってな」