Gold Night ―退屈をもてあました男は予言の乙女を欲する―



 いいかげん、次のもらい手を探さないとだめだよね…。

 明日…厳密(げんみつ)に言えば今日だけど、起きたらちゃんと処理しよう。

 黒街(くろまち)に住んでるんだから、黒街から出られないのは しかたない…。


 お父さんも借金を返すためにずっと がんばってくれてるみたいだし、いつかはライブに行ける日も来るかもしれないよね。

 うん、そのときを楽しみに、っていうことで、今回は すぱっとあきらめよう。




「もう、寝よ」




 つぶやいて、チケットを引き出しのなかにしまってから、私はふと浮かんだ顔につられるように、となりの部屋につながっている扉を見た。

 帝さん…帰りが遅くなるって言ってたけど、もう帰ってるかな…?