Gold Night ―退屈をもてあました男は予言の乙女を欲する―



 ばっと、自分のほおにそえた両手に、高熱が伝わった。

 もしかして、もしかして、もしかして…っ!

 わ、私…帝さんと、“両想い”になれる可能性があるのかな…っ!?




****


 どきどきして、気もそぞろになりながら仕事を終えた今日。

 開店前に言われたとおり、1人で家に帰ってきて寝る準備を済ませた私は、天蓋つきのふかふかベッドではなく、たなに近づいて引き出しを開けた。

 そこに入っている1枚のチケットを取り出して、[Jackpod(ジャックポット)]とかっこよく書かれた文字をながめる。




「はぁ…」




 (はく)ツキくんの1st(ファースト)ワンマンライブ。

 最初のブラックジャックでも、ドロップハートでも負けてしまって、もう絶対に行けないことは確定してしまったけど。

 名残惜(なごりお)しくて、まだこのチケットは手放せていない。




「ライブ…もう4日、や、日付変わってるから3日後かぁ…」