Gold Night ―退屈をもてあました男は予言の乙女を欲する―





「俺が求めたこと、覚えているな」


「んぇっ…は、はぃ…」




 (みかど)さんに求められたことって、あの、キスのことだよね…?

 大きな鼓動(こどう)を聞きながら、視線を落として小さく答えると、耳裏に手が差しこまれて肩がはねる。

 思わず視線を上げれば、せまる美貌(びぼう)が見えて、ぎゅっと目をつぶった。


 …唇から伝わる体温に、心臓が破裂(はれつ)しそう。




「…春日野(かすがの)とは なにを話していた?」




 やわらかい感触が離れて目を開けると、帝さんが数センチの距離しかない状態で、私を見つめた。




「へ、晴琉(はる)くん、ですか?え、ぇと…」




 廉さんと、セキュリティールームで見てたりしたのかな…?

 でも、帝さんにどんな顔をして会えば、って話してたなんて、本人には言いづらいよ~…!

 つい目を泳がせて言葉に詰まると、また唇が重ねられて、心臓が ばくっとはねる。