晴琉くんはもうしわけなさそうに眉を下げてほほえみ、口を開く。




「ドロップハートって、勝ったほうは負けたほうになんでもひとつお願いできるんだよね。支配人からは、なにを要求されたの?」


「う…そのぉ…て…定期的に、キスすること、です…」


「…そっか」




 なんで(みかど)さんがそんな要求をしたのか、ぜんぜんわからないけど。

 これからの生活を考えたら、なにも手につかなくなっちゃいそうなくらい、心臓がばくばくしちゃうんだけど。

 それよりも、今の私には、重大な なやみがあって…!




「晴琉くん、どうしましょう…っ。私、ドロップハートで負けたってことは、帝さんのことが好きっていうことで」


「うん」


「それが帝さん本人にも、バレちゃってる状態なんですよね…!?」


「まぁ、そうだね」