黒系の服を着ている帝さんとは対照的に、白いスーツを着た晴琉くんは、教室のなかを見せるように半身引いた。
うちの喫茶店とおなじように、いくつかのつくえが寄せられて、数人が座れる席ができているけど、内装はまったくちがう。
占い部屋になっていた生徒指導室とおなじように、暗めの落ちついた配色で教室らしさが隠されていて、どこか妖しげな雰囲気がただよっていた。
なんだかそわそわしちゃいそうな空間…!
ちらりと帝さんを見ると、帝さんも判断をゆだねるように私を見ていて。
「えぇと…」
「…結花さん、よかったら寄っていってほしいな。僕が特別なサービスをするよ」
「んぇっ?」
答えを考えていたら、晴琉くんがするりと私の手をとって、妖しく目を細めながら指の背に唇を近づける。
い、いつぞやの奥の手…!?
また別人のような雰囲気をただよわせている晴琉くんにどぎまぎすると、帝さんがどこか冷たい声を落とした。



