Gold Night ―退屈をもてあました男は予言の乙女を欲する―



「おつかれさん。今後もちゃ~んと見張ってるから、おいたは しちゃだめだぜ?」


「はぁい…」


「いろいろ制約があって うっとうしいよなぁ。言うこと聞けたごほうびにオニーサンが今日の晩飯(ばんめし)をおごってやろう。高いもんでも なんでも言いな?」


「えっ、いいんですか!?」




 ぽんぽんと頭をなでられて、目を輝かせる。

 (きゅう)けい時間には、Gold(ゴールド) Night(ナイト)のなかにあるレストランの料理を、スタッフルームまでデリバリーしてもらえるんだけど。

 いつもはちょっとお高くて手が出せない料理もあるんだよね。


 今日はえらびたい放題かぁ、と思うと、単純(たんじゅん)だけど気持ちが上がってきた。




「すなおな反応がかわいいねぇ」




 廉さんはくつくつと笑いながら、私の髪をなでる。

 私はセキュリティールームに向かったときの不安な気持ちが うそのように、にこにこしながら廉さんと別れ、カジノフロアにもどった。