Gold Night ―退屈をもてあました男は予言の乙女を欲する―

 たっぷり5秒くらい使って、帝さんの言葉をすとんと体に落としこんだ私は、じわじわと湧き上がってくる笑みを、こらえきれずに ぱぁっと浮かべる。




「来てくださってうれしいです!あ、お帰りなさいませ、ご主人さま。こちらへどうぞっ」




 まさか文化祭だからって、帝さんたちが来てくれるなんて~っ。

 私は にこにこしながら教室を振り返って、ちょうど空いていた窓ぎわの席に2人を案内した。

 いまだに周りは しーんとしているけど、そんなことも気にならないくらいうれしくて、にこにこしたまま2人に注文を聞く。




「お飲み物やお食事はいかがされますか?ただいまご用意できるのはこちらになります」




 手作りのメニュー表を2人に見えるように移動させると、廉さんが ちらっとメニュー表を見てから、私にゆるい笑顔を向けてきた。




「メイドさんのオススメは?」