Gold Night ―退屈をもてあました男は予言の乙女を欲する―



 メイド服か執事服かは希望制だったのだけど、茜が希望した執事服は茜によく似合っている。

 今日の朝、初めて見たときも ほめちぎったけど、不意に見るとまた ほめたくなって、こっそり言いに来てしまった。




「おい、そこのぼさぼさ髪の女!」


「…ねぇ茜、あれってもしかして私のことかな」


「まぁ、うちのクラスで一番髪がぼさぼさしてるように見えるのは結花だわな」


「やっぱりぃ…?」




 ちらりと振り返ると、さっきも大きな声を出していた男性のお客さまは、イスにどかっと座ったまま私を見ている。




「おまえだよ、ブス!なにひそひそ話してんだ!」