――ピピッピピッピピッ
「ん…」
高い電子音が聞こえて、眠りに落ちていた意識が浮上する。
ぼんやりと目を開けても、部屋は寝たときとおなじで、真っ暗なまま。
――ピピッピピッピピッ
「んん~…?」
なんだろう、この音。
ずっとやまない。
スマホのアラームじゃないし…と、音の出所を探すために、のっそりと体を起こした。
10月も今日をふくめて残り4日。
文化祭も、ドロップハートの期限と博ツキくんのライブの日も、せまってきているところ。
そろそろ がつんとした一押しで帝さんを落としたいなぁ、とあせる気持ちがちょっぴり湧き始めている今なのだけど…。
「時計…じゃない。うーん、部屋のまんなか から聞こえてる…?」



