「No more bet. チップを置くのをやめてください。これ以降、チップにお手を触れないようお願いいたします」
ディーラーは取っ手のないマグカップみたいな、ダイスカップと呼ばれるものに3つのダイスを入れて振り、テーブルにダイスを出す。
その手順どおり、用意されていた紙コップに3つのダイスを入れて、おなじく用意されていた紙製のコースターでふたをしながら振った。
公開のしかたは かんたん、コースターごと紙コップをテーブルに置いて、紙コップをぱかっと開けるだけ。
「今回出たのは、5と6と2…だね。合計は13だから、“大”に賭けていた僕は勝ち」
「おぉ~」
「えぇと…消しゴム、お借りしますね」
つくえの上に ごろっと集められていた消しゴムを1個取って、晴琉くんが置いた消しゴムチップの横に置き、すすす、と晴琉くんの手元まで移動させる。



