Gold Night ―退屈をもてあました男は予言の乙女を欲する―

「帝さまともなれば、なんでも手に入れられるわけじゃん?特別あつかいして目にかけてる結花がふらつけば、ちょっとあせったり…」




 ちょっとあせったり…?と茜と目を合わせながら考えると、同時に首を振ることになった。




「なんて、ないか」


「ないない、私なんかが なにしたところで、帝さんがあせるなんて…」


「まぁそれでも気に食わなくて、もっとちゃんと手元に置いておこうとかさ。結花に目を光らせるようになるかもしれないじゃん」


「うーん…そうなのかなぁ?」




 考えながらちくちくと衣装をぬっていれば、これやって、とお願いされていたノルマが達成できた。

 よし、と仕上がりを確認したとき、タイミングよく廊下(ろうか)のほうから私の名前を呼ぶ声が聞こえてくる。




青波(あおなみ)結花(ゆいか)ちゃん、いる?」


「はい?」