「けほっ…もう、遅いな。部屋にもどれ」
帝さんはセキをしたあと、するりと手を引いて、どこかに視線を向けながらそんなことを言う。
その視線の先をたどれば、壁にかけられた時計があった。
たしかに、もう遅い時間だけど…。
「心配だから、そばにいたいです。今日は帝さんのお部屋で寝てもいいですか?」
「…ぶり返すぞ」
「マスクは外しません!」
意気ごむように両手をにぎると、帝さんは、じっと私を見つめたあとにため息をこぼす。
それから、かけぶとんをめくった。
「帝さん…?」
「ここで寝るんだろ」
「えっ!?」
み、み、帝さんのベッドで!?
私はぶわっと赤面して、あわてて弁解する。
「そ、そんな!私、床で寝ますから!それか ソファーをお借りして!」



