Gold Night ―退屈をもてあました男は予言の乙女を欲する―



 カジノの従業員ともちがう、個人の部下を持っているあたり、(くに)家の人はやっぱりちがうなぁ。

 それに、帝さんに命令した“当主”って、國家のご当主さまのことだよね?




「子どものころから部下がいて、高校生なのにご当主さまからGold Nightの支配人を任されるなんて…帝さんって、やっぱりすごいですね」


「…満足したか?」


「あ、帝さんが子どものころ のことも聞きたいです。帝さんはどんな子だったんですか?」




 横目に見て聞かれたから、好奇心のままに尋ねれば、帝さんは伏し目がちに口を開いた。




「今と、そう変わらない。だが…昔はまだ、世のなかがこんなに退屈なものだと知らなかった」


「え、退屈…?」




 そうかな?いろんな刺激(しげき)であふれてる気がするけど。

 帝さんには、私とは ぜんぜんちがう ふうに見えてるのかなぁ。

 なにせ國家の人だし、なんでもそつなくこなせるし。