Gold Night ―退屈をもてあました男は予言の乙女を欲する―



 ベッドわきでひざ立ちして、私は横になった(みかど)さんの顔をのぞきこむ。




「つらいときは、がまんしちゃだめですよ」


「…弱みは見せるものじゃない」




 帝さんは私を横目に見て、ため息混じりに目を伏せながら言った。

 風邪(かぜ)をひくことが弱みになるなんて、そんなことないのに…。

 …いや、(くに)家の人だから、体調不良も周りに見せちゃいけないとか、あるのかな?


 黒街(くろまち)の人なら、國家の人が具合をわるくしてるところに つけこんで悪事を…とか、やりかねないかも。




「管理する立場の人も、大変ですね…でも、私は帝さんがどんなに弱っていても、わるいことなんてしませんから!」


「…」




 帝さんは、すっと目を開けて私を見る。

 私は安心してもらうために、帝さんに笑顔を向けた。