Gold Night ―退屈をもてあました男は予言の乙女を欲する―



 帝さんが示したほうを見ると、垂直(すいちょく)に立っている、大きくてきらびやかな円盤の一部が、遠くからでも目に入った。

 しくみはよくあるルーレットとおなじで、ただその当たりを予想するだけ。

 それならたしかに かんたんそうだと、私はウィール・オブ・フォーチュンでの勝負を希望した。


 そして、帝さんが提示した、15分以内に一定以上のチップをかせぐというルールで、目標を達成できずに負けた。




『男のほうに送迎(そうげい)を』


『そんな、結花…!待ってください、僕たち母が亡くなったんです!妹を1人にできません!もう一度勝負させてもらえませんか!』


『…。外を賭けた勝負は一度きりだ』




 お兄ちゃんは連行されるように黒街を出て行き、残された私は、人生のピンチをむかえた…はずだったのだけど。

 名前と年齢(ねんれい)を聞かれた私は、そのあと、なぜかGold Nightで(やと)ってもらえることになった。

 衣食住(いしょくじゅう)つきで。