「また青波さん…?」
「ほら、春日野先輩もカジノで…」
「ずる…」
ひそひそと女子が話す声が聞こえてきて、さすが晴琉くん、と目をそらす。
学校中の女子のハートをがっちり つかんでるんじゃないかなぁ。
「業務連絡なんだけど、結花さんに伝言を頼まれてて。ちょっと来てもらえるかな?」
「んぇ、わ、わかりました」
仕事のことで、私に伝言?
首をかしげながらも、茜に「ちょっと行ってくるね」とあいさつして、私は晴琉くんと一緒に廊下を歩いた。
どこを移動しても注目を浴びる晴琉くんがとうとう人目を振り切ったのは、学校の屋上。
トゲのある視線の集中砲火から解放されて、ふぅ、と一息つくと、晴琉くんが「ごめんね」と苦笑いした。



