Gold Night ―退屈をもてあました男は予言の乙女を欲する―



「そ、その…っ、き、キス、させてくださいっ!」


「…」




 はぁぁ、言っちゃった…!もうあとに引けないよ~…!

 心臓が口から飛び出そうで、閉じた目を開けられずにうつむいていると、「あぁ」と帝さんの声が返ってきた。




「んぇっ…」




 え、今帝さん、“あぁ”って言った!?その返事は、キスしていいってこと!?

 おどろいて目を開けると、帝さんはイスから立ち上がって、デスクに片手を置きながら私を見る。

 え、え、え…っ!




「来い」


「…っ!は、はい…っ」




 ほ、本当にしていいの!?

 私は心臓をばくばくさせながら帝さんのもとに行こうとして、このままだとチェッカーが反応しちゃうかも、と気づき、足を止めた。




「す、すこしだけ待ってください!あの、今きんちょうしてて、ちょっと体を落ちつかせたいなって…!」