二人で歩く帰り道。
アスファルトが焼けるように熱を持ち、
セミの声が遠くで鳴いている。
夕焼けが街を茜色に染めていて、
長く伸びる影が並んでいた。
「 F、見てるだけって?」
「 ああ……うん 」
背筋が寒くなる。
おそらく翔は、
悠が投稿をしていることを知っている。
「 へえ。この前の投稿——
『 南雲しずくは
一人で昼食を食べているようだ 』
ってやつ、文章のクセ、悠っぽかったけどな 」
「 ……偶然だよ 」
「 ま、そっか。
悠、前からちょっと観察者っぽいとこあるよね。
人のこと、よく見てるっていうか 」
その言葉に、少しだけ胸がざわついた。
2つの駅の間の十字路で翔と分かれ、
角を曲がると、
見慣れたような姿が目に入った。
その顔を見た瞬間、悠の心臓が跳ね上がる。
「 ……槇?」
そこにいたのは、
中学時代の親友──槇 陸人だった。
「 よう、悠。久しぶり 」
変わっていない声。
でも、瞳の奥にはどこか距離があった。
「 どうしてここに…… 」
「近くに用があってさ。
てか、お前、
八雲行くって言ってなかったじゃん 」
その一言が、胸に刺さった。
あの日。あの約束。
「 同じとこに進学しよう 」という約束を
結局、黙って裏切った。
「 ……ごめん 」
ようやく絞り出したのは、
その一言だった。
「 まあ、お前らしいっちゃ、お前らしいよな 」
陸人は笑ったけれど、
その声は昔より少し冷たい。
「 でもさ、悠。
自分を守ったみたいだけど、
相手の気持ち、ちゃんと考えてた?
……俺は結構楽しみにしてたんだよ。
お前との高校生活、また続くのかなって 」
言葉が、痛いほど正確に刺さった。
しばらく沈黙のあと、
槇は「 じゃあな 」と手を振って去って行く。
風が吹いて、蝉の声が少し遠のいた。
アスファルトが焼けるように熱を持ち、
セミの声が遠くで鳴いている。
夕焼けが街を茜色に染めていて、
長く伸びる影が並んでいた。
「 F、見てるだけって?」
「 ああ……うん 」
背筋が寒くなる。
おそらく翔は、
悠が投稿をしていることを知っている。
「 へえ。この前の投稿——
『 南雲しずくは
一人で昼食を食べているようだ 』
ってやつ、文章のクセ、悠っぽかったけどな 」
「 ……偶然だよ 」
「 ま、そっか。
悠、前からちょっと観察者っぽいとこあるよね。
人のこと、よく見てるっていうか 」
その言葉に、少しだけ胸がざわついた。
2つの駅の間の十字路で翔と分かれ、
角を曲がると、
見慣れたような姿が目に入った。
その顔を見た瞬間、悠の心臓が跳ね上がる。
「 ……槇?」
そこにいたのは、
中学時代の親友──槇 陸人だった。
「 よう、悠。久しぶり 」
変わっていない声。
でも、瞳の奥にはどこか距離があった。
「 どうしてここに…… 」
「近くに用があってさ。
てか、お前、
八雲行くって言ってなかったじゃん 」
その一言が、胸に刺さった。
あの日。あの約束。
「 同じとこに進学しよう 」という約束を
結局、黙って裏切った。
「 ……ごめん 」
ようやく絞り出したのは、
その一言だった。
「 まあ、お前らしいっちゃ、お前らしいよな 」
陸人は笑ったけれど、
その声は昔より少し冷たい。
「 でもさ、悠。
自分を守ったみたいだけど、
相手の気持ち、ちゃんと考えてた?
……俺は結構楽しみにしてたんだよ。
お前との高校生活、また続くのかなって 」
言葉が、痛いほど正確に刺さった。
しばらく沈黙のあと、
槇は「 じゃあな 」と手を振って去って行く。
風が吹いて、蝉の声が少し遠のいた。

