裏SNS " F " - 友か、秘密か -

その時、
机に伏せたままのスマホから
小さな通知音がなった。



【 F : 新着投稿があります 】




「 ……うわ、誰かもう書いてる 」

「 マジで!?はや…… 」



萌子が声を上げ、
スマホを周囲に見せる。

ざわついていた空気が、
ピリッとした緊張に変わる。



" タイムライン " に
表示された、最初の投稿。



【 投稿主 ◇ 匿名 / TARGET ◇ 百瀬 梨々花

百瀬梨々花は
バイト先の客とLINEを交換してる

Point ◇ 60pt 】



教室が一瞬、静まった。



誰もが画面を凝視し、
そして同時に視線を向ける。



ーー百瀬 梨々花へ。



元1年C組、
同じクラスだった 百瀬 梨々花 。



彼女といえば、
芸能人やアイドルに興味のない悠でも
頷けるレベルの美人。



白い肌に、
自然な色のロングヘア、

目が大きく、鼻が小さく、
いつもにこやかな顔をしている百瀬。



彼女は何も言わず、
伏し目がちに
スマホの画面を見つめている。



その指先は、
力が入っていた。



「 ターゲットって、表記怖えな…… 」

「 これマジで稼げるやつなん?」

「 つか梨々花ちゃんのバ先知らねー 」



瀬川 琉生が
ニヤつきながら画面を覗き込み、

根岸 幸太 と
早乙女 俊 も話題に乗っかる。



瀬川たちは
いつものような軽いノリで、

「 このアプリすげぇ 」と
スマホの画面を見せ合っている。