裏SNS " F " - 友か、秘密か -

ーー翌日。



HRギリギリに教室に滑り込んだ千夏に、
また梨々花が声をかけてきた。



「 今日は?放課後どう?」

「 今日はバイト……明日なら、いける 」



投稿への罪悪感から、断れなかった。

梨々花は、
パッと花が咲いたように笑って

「 うん、明日ね 」と返した。



そして、次の日の放課後。



「 今日は琉生、先に帰したんだ。
ホールで、一緒に勉強しよ?」



梨々花に声をかけられ、
ホールの隅の席に並んで
教科書を開げる。



「 私もギリギリだし、
教えたりはできないけど……

これから、時々一緒にやらない?
琉生いると居心地悪ければ、私だけでも 」



その提案に、
千夏は小さくうなずいた。



それから、週2日。

千夏バイトがない日に、
千夏・梨々花・琉生・根岸 幸太の4人で

放課後の勉強会が始まった。



普段おちゃらけている印象の多い
根岸は意外と集中力があり、
琉生は教えるのが上手かった。



「 これ、ここからここまで全部主節だから、
『 生存者たち 』まで
まとめて訳しちゃえばOK 」

「 あ、なるほど……!」

「 それ、私も引っかかった。難しいよね 」

「 梨々花の訳はもっとひどかったけどな 」

「 うるさいよ琉生 」



梨々花と琉生は
保育園のころからの幼なじみだそうで、
2人のテンポには安定感がある。

何気ない会話が、
千夏の心に少しずつ温かさを灯していった。