裏SNS " F " - 友か、秘密か -

翌日、ざわめく朝の教室で、
新たな投稿が上がった。



【 投稿主 ◇ 匿名 / TARGET ◇ 瀬川 琉生

瀬川 琉生は、日下部 律と幼なじみである

Point ◇ 100pt 】



琉生はスマホを見ながら、
誇張した調子で口を開く。



「 え、オレと日下部が幼なじみ……?
マジかよ、知らなかったー!」



「 琉生、他に幼なじみなんていたんだ?」

「 うわー、嘘でも金になるって最高かよ 」



百瀬 梨々花、桐島 翔、根岸 幸太が
ツボに入ったように笑っている。



琉生は
くるりと体の向きを変え、

教室全体に見せるように
スマホを掲げた。



「 なあ、これでわかったろ。

“F”って、内容がマジかどうかなんて
どうでもいいんだよ。

ウケれば、それで報酬が入る。やばくね?」



笑う琉生たちとは裏腹に、
教室の空気がピリつく。



情報の真偽は
もはや問題ではない。

誰かを面白がって売れば、
それで稼げる。



このアプリは、
嘘さえも金に変える——。



その感覚が、
皆に広がっていくのを澪は感じた。

静かな毒が、
教室全体にじわじわと染みこんでいく。



しずくは黙っていた。けれど、

彼女の表情がわずかに
こわばっていたことに、

澪は気づいていた。



そして、その数分後
" F " からの通知が、立て続けに音を鳴らした。