裏SNS " F " - 友か、秘密か -

HRが終わると、
教室には一瞬、静寂が訪れた。

だがそれも束の間、
スマホの通知音が鳴り始める。



【 投稿主 ◇ K.S / TARGET ◇ 瀬川 琉生

瀬川 琉生は、
百瀬 梨々花と一緒に八雲大学に進学する

Point ◇ 340pt 】



【 投稿主 ◇ K.S / TARGET ◇ 桐島 翔

桐島 翔は榊原 萌子と付き合っている

Point ◇ 200pt 】



まるで別れを惜しむかのように、
投稿が連続して流れていく。

まるで置き土産のような投稿たちに、
誰もが釘付けになっていた。



悠はスマホを見つめたまま、
静かに息を吐いた。



そして、その夜。
通知が届いたのは、日付が変わる直前。

スマホの画面に、
英語の一文が表示されていた。



【 投稿主 ◇ F / TARGET ◇ --

I existed to select you

Point ◇ -- 】



TARGETとPointのない、
たったそれだけの投稿。



ーー私はあなたを選別するために存在した



たったそれだけの言葉。

しかしそれは、悠の胸の奥を、
深く、ゆっくりと打ち抜いた。



( Fが…… " 俺たちを選んでいた "?)



頭の中に、
この半年間の記憶が一気にあふれ出す。



興味と戸惑い。希望と不信。
そして——恐怖。

誰かが誰かを売り、
誰かが誰かを裏切って、

笑って、悩んで、傷つきながら、
前に進んできた2年F組の姿があった。