放課後。
廊下にあるスペースに足を踏み入れると、
懐かしい冷たい空気が出迎えた。
「 しずくから、
小芝居はいらないって言われたよ 」
梨々花が苦笑しながら言う。
しずくはその横をすり抜けると、
まっすぐ琉生の前に立った。
心臓は今にも跳ね出しそうなくらい
高鳴っていたけれど。
声だけは、できるだけ平坦を保った。
「……あの投稿。
" 宮下澪が9年前の事件と繋がってる "
ってやつ。書いたの、私 」
一瞬の沈黙。
その場にいた誰もが、息を呑んだ気配がした。
しずくは、琉生の顔をまっすぐ見て言った。
「 正直、全部……諦めてる 」
思ったよりも言葉はスムーズに出てきた。
投げやりな気持ち、というのは、
こういうことを言うのかもしれない。
「 だから、投稿していい。南雲 雪のこと 」
本当は、まだ少し怖かった。
けれどそれ以上に、
" 終わらせたい " という思いの方が強い。
誰かに赦されたい訳ではないけれど、
自分で、自分を終わらせたかった。
琉生はしばらく、私を見つめていた。
何も言わず、何も否定せず。
それが、逆に少しだけ救いだった。
「 ……了解。投稿内容は、シンプルにいく 」
彼がスマホを取り出し、指先を走らせ始める。
その軽いタップ音だけが、
静まり返った空気の中に響いた。
しずくは目を伏せる。
あの日のことを思い出しながら。
廊下にあるスペースに足を踏み入れると、
懐かしい冷たい空気が出迎えた。
「 しずくから、
小芝居はいらないって言われたよ 」
梨々花が苦笑しながら言う。
しずくはその横をすり抜けると、
まっすぐ琉生の前に立った。
心臓は今にも跳ね出しそうなくらい
高鳴っていたけれど。
声だけは、できるだけ平坦を保った。
「……あの投稿。
" 宮下澪が9年前の事件と繋がってる "
ってやつ。書いたの、私 」
一瞬の沈黙。
その場にいた誰もが、息を呑んだ気配がした。
しずくは、琉生の顔をまっすぐ見て言った。
「 正直、全部……諦めてる 」
思ったよりも言葉はスムーズに出てきた。
投げやりな気持ち、というのは、
こういうことを言うのかもしれない。
「 だから、投稿していい。南雲 雪のこと 」
本当は、まだ少し怖かった。
けれどそれ以上に、
" 終わらせたい " という思いの方が強い。
誰かに赦されたい訳ではないけれど、
自分で、自分を終わらせたかった。
琉生はしばらく、私を見つめていた。
何も言わず、何も否定せず。
それが、逆に少しだけ救いだった。
「 ……了解。投稿内容は、シンプルにいく 」
彼がスマホを取り出し、指先を走らせ始める。
その軽いタップ音だけが、
静まり返った空気の中に響いた。
しずくは目を伏せる。
あの日のことを思い出しながら。

