裏SNS " F " - 友か、秘密か -

最初に声をかけたのは、
詩帆の前の席に座る玉置 賢斗だった。



「 ねえ、玉置くん。
……Fについて、どう思ってる?」



玉置は少し眉を上げてこちらを見たが、
すぐに目を伏せて答えた。



「 俺は投稿とかはしない。
でも、誰かの秘密を暴くことが、
別に悪いことだとも思ってない 」



その言葉に、詩帆は少し怯んだ。
でも、ここで引くわけにはいかない。



「 ……今回の投稿、鴨田先生のこと。
開示請求をしたいの。協力してくれない?」



玉置はしばらく黙ってから、
小さく笑った。



「 大橋の言うことなら、俺はいいよ 」



その隣の桐島 翔にも声をかけると、
翔はあっさりとうなずいた。



「 構わないよ。先生の顔、見てられないよな 」



詩帆は次に、瀬川 琉生の席へ向かう。
琉生は詩帆の顔を見るなり、
ニヤッと口の端を上げた。



「 開示請求、するんでしょ?
いいよ、手伝ってあげる。
ただし、ちょっとした条件付きでね 」

「 ……条件?」

「 俺も開示請求出す。
それに何人かも巻き込んでやれるけど──
その代わり、俺に協力する、ってことでいい?」



詩帆は一瞬、言葉を詰まらせた。



「 ……何に協力するの?」

「 さあ。その時までのお楽しみ。
……で?どうする?」



琉生の目は冗談めいていたが、
その奥にある何かが読めなかった。