「そりゃもちろんそうだけど、偽られるより本音をその人の言葉で話してもらえる方が嬉しいわ」
「…っ!」
ミトの言葉に影の表情は強張った。
(くそっ!どうしてミトは毎回こうなんだ!)
他の妃たちはセルファが想像したとおりの反応をするのに、ミトはいつも予想外の言動ばかりしてくる。
計画通りに事を運ばせないミトに、影はイラっとした。
(落ち着け。ミトのペースに巻き込まれるな)
影は自分に言い聞かせ、冷静さを取り戻す。
ミトの性格を考え、少し説明を加えることにする。
「これが私の仕事なのです。ここの出来事は全て共通認識として情報を伝えなければなりません。ミトも協力してください」
「あ…、そういうこと…」
(地のままで発言すると、セルファに伝える際にいろいろ変換するのが面倒なのね)
賢いミトは、この発言で理解し納得してくれたようだ。
「なら前回からセルファを通していればいいのに」と思っても、口に出さないだけの分別を持っているミトである。
「困ったことは、特にないわ。皆さんとても親切にしてくださいます」
これでいいのかな?という視線を影に向けるミト。
影はミトの視線を無視して話を続けた。
「ここ数日は王宮内を探検しているようだね。何か楽しいことはありましたか?」
「たくさんあるわ。ローザンとラミリアは全然違うんですもの。図書館も素晴らしいし、王宮内だけで何日もかかりそう。
街はどんなかしら。近い内に外出の許可をもらいたいと思ってるの」
瞳をキラキラと輝かせるミトを見て、影は呆れた。
(こいつ、自分が言った目的忘れてんじゃねーのか?)
思わず表情を崩してしまいそうになるが、もちろん堪える。
「統計学者の手配はいつでもできますので、必要ならすぐに言ってください」
「ありがとう」
ミトは嬉しくなってニッコリと笑った。
「ここでの生活が充実しているようだね」
影は微笑した。
「…っ!」
ミトの言葉に影の表情は強張った。
(くそっ!どうしてミトは毎回こうなんだ!)
他の妃たちはセルファが想像したとおりの反応をするのに、ミトはいつも予想外の言動ばかりしてくる。
計画通りに事を運ばせないミトに、影はイラっとした。
(落ち着け。ミトのペースに巻き込まれるな)
影は自分に言い聞かせ、冷静さを取り戻す。
ミトの性格を考え、少し説明を加えることにする。
「これが私の仕事なのです。ここの出来事は全て共通認識として情報を伝えなければなりません。ミトも協力してください」
「あ…、そういうこと…」
(地のままで発言すると、セルファに伝える際にいろいろ変換するのが面倒なのね)
賢いミトは、この発言で理解し納得してくれたようだ。
「なら前回からセルファを通していればいいのに」と思っても、口に出さないだけの分別を持っているミトである。
「困ったことは、特にないわ。皆さんとても親切にしてくださいます」
これでいいのかな?という視線を影に向けるミト。
影はミトの視線を無視して話を続けた。
「ここ数日は王宮内を探検しているようだね。何か楽しいことはありましたか?」
「たくさんあるわ。ローザンとラミリアは全然違うんですもの。図書館も素晴らしいし、王宮内だけで何日もかかりそう。
街はどんなかしら。近い内に外出の許可をもらいたいと思ってるの」
瞳をキラキラと輝かせるミトを見て、影は呆れた。
(こいつ、自分が言った目的忘れてんじゃねーのか?)
思わず表情を崩してしまいそうになるが、もちろん堪える。
「統計学者の手配はいつでもできますので、必要ならすぐに言ってください」
「ありがとう」
ミトは嬉しくなってニッコリと笑った。
「ここでの生活が充実しているようだね」
影は微笑した。



