(うわー、やっぱり大きいわねー!)
ミトは王宮を眺め、心の中だけで感嘆の声をあげた。
王宮の入り口には、セイラムの他にたくさんの使用人と護衛たち、そして騎士団長と思われる男が立っていた。
「ようこそいらっしゃいました」
セイラムがそう言い深々と頭を下げると、周りの者もそれに合わせて一斉に礼をした。
(こういう対応苦手なんだけど…)
と、思いつつも、ミトは恭しくお辞儀をする。
「お疲れだとは思いますが、まずは王居室へご案内させていただきます。どうぞ、こちらへ」
ミトたちはセイラムの後に続いた。
その最後尾に、騎士団長と思われる男がついた。
ふかふかの絨毯が敷かれた長い長い廊下を歩き、大きな扉を3つほどくぐり、ようやく王居室に辿り着く。
ミトは緊張した。
全く知らないわけではないが、馴染みも薄いこの国の王族の一員になることが未だピンとこない。
セルファとはどういう人物なのか。国王と女王は?
ローザン王国の政策方針や風土、独自のマナーはこの1ヶ月で勉強したが、うまくやれるだろうか。
ドクンドクンと心臓の音が大きくなった。
「ご安心ください」
ふと、前に立っていたセイラムが振り向き、穏やかな笑顔を浮かべた。
短く整った髪は藍色で、瞳は深い海のような青。
「ローザン王国一同、ミト様がいらっしゃるのを心待ちにしておりました。どうか、おくつろぎください」
「……ありがとう……」
緊張のあまり、少しぞんざいな礼の言い方になってしまったが、セイラムの柔和な雰囲気が、ミトの心を少し落ち着かせてくれた。
(この人、何歳くらいなんだろう?)
ミトの中に素朴な疑問が沸く。
すらっとした体格、落ち着いた物腰。
自分より1回りくらい年上のようにも思える。
ミトは王宮を眺め、心の中だけで感嘆の声をあげた。
王宮の入り口には、セイラムの他にたくさんの使用人と護衛たち、そして騎士団長と思われる男が立っていた。
「ようこそいらっしゃいました」
セイラムがそう言い深々と頭を下げると、周りの者もそれに合わせて一斉に礼をした。
(こういう対応苦手なんだけど…)
と、思いつつも、ミトは恭しくお辞儀をする。
「お疲れだとは思いますが、まずは王居室へご案内させていただきます。どうぞ、こちらへ」
ミトたちはセイラムの後に続いた。
その最後尾に、騎士団長と思われる男がついた。
ふかふかの絨毯が敷かれた長い長い廊下を歩き、大きな扉を3つほどくぐり、ようやく王居室に辿り着く。
ミトは緊張した。
全く知らないわけではないが、馴染みも薄いこの国の王族の一員になることが未だピンとこない。
セルファとはどういう人物なのか。国王と女王は?
ローザン王国の政策方針や風土、独自のマナーはこの1ヶ月で勉強したが、うまくやれるだろうか。
ドクンドクンと心臓の音が大きくなった。
「ご安心ください」
ふと、前に立っていたセイラムが振り向き、穏やかな笑顔を浮かべた。
短く整った髪は藍色で、瞳は深い海のような青。
「ローザン王国一同、ミト様がいらっしゃるのを心待ちにしておりました。どうか、おくつろぎください」
「……ありがとう……」
緊張のあまり、少しぞんざいな礼の言い方になってしまったが、セイラムの柔和な雰囲気が、ミトの心を少し落ち着かせてくれた。
(この人、何歳くらいなんだろう?)
ミトの中に素朴な疑問が沸く。
すらっとした体格、落ち着いた物腰。
自分より1回りくらい年上のようにも思える。



