「あー、マジ勘弁」
影の口から思わず愚痴が零れた。
今日の最後の業務であるアリアへの訪問が終わり、今影は部屋に1人だ。
あまりの疲労に、影は珍しく腐っていた。
明け方まで、もう2時間もない。
1時にはアリアの部屋を出る予定が、ズルズルと引き止められ今は深夜3時だ。
今まで時間が来れば素直に引き下がっていたアリアだが、今日は本当にしつこかった。ミトという新たなライバルに、気が気ではないのだろう。
ミトがあれだけ自由に振舞えば、アリアが心穏やかではいられないのも当然だ。彼女はセルファに夢中なのだから。
側室同士の関係に問題が出ないよう、上手く調整して折り合いをつけるのも自分の役割の一つである。
だからこそ、アリアに優しい言葉をかけ、最大限努力して快楽を与え、足りないと求められれば応じた。
自分の仕事なのだから、淡々と遂行するのみだ。
(とにかく、今すぐ眠ろう)
明日も予定は詰まっている。少しでも体を休めなければ。
影は自分の苛立ちを必死に押さえ込み、ベッドに横になった。ところが、どうにもこの苛立ちは収まらない。
影はふと、ミトを思い浮かべる。
今日は、昨日の発言通り王宮をうろついていたそうだ。
街に出たがるのも、時間の問題だろう。
一切ためらわず自由に振る舞うミトは、影にとって羨ましく眩しい存在だ。
しかし、それと同時に結局はローザンという国に囲われて、逃げ出せない運命を拒絶しているようにも見え、諦められないミトが気の毒だった。
影の口から思わず愚痴が零れた。
今日の最後の業務であるアリアへの訪問が終わり、今影は部屋に1人だ。
あまりの疲労に、影は珍しく腐っていた。
明け方まで、もう2時間もない。
1時にはアリアの部屋を出る予定が、ズルズルと引き止められ今は深夜3時だ。
今まで時間が来れば素直に引き下がっていたアリアだが、今日は本当にしつこかった。ミトという新たなライバルに、気が気ではないのだろう。
ミトがあれだけ自由に振舞えば、アリアが心穏やかではいられないのも当然だ。彼女はセルファに夢中なのだから。
側室同士の関係に問題が出ないよう、上手く調整して折り合いをつけるのも自分の役割の一つである。
だからこそ、アリアに優しい言葉をかけ、最大限努力して快楽を与え、足りないと求められれば応じた。
自分の仕事なのだから、淡々と遂行するのみだ。
(とにかく、今すぐ眠ろう)
明日も予定は詰まっている。少しでも体を休めなければ。
影は自分の苛立ちを必死に押さえ込み、ベッドに横になった。ところが、どうにもこの苛立ちは収まらない。
影はふと、ミトを思い浮かべる。
今日は、昨日の発言通り王宮をうろついていたそうだ。
街に出たがるのも、時間の問題だろう。
一切ためらわず自由に振る舞うミトは、影にとって羨ましく眩しい存在だ。
しかし、それと同時に結局はローザンという国に囲われて、逃げ出せない運命を拒絶しているようにも見え、諦められないミトが気の毒だった。



