あれから1ヵ月。
ミトはローザン王国へ向かう馬車の中にいた。
ローザン王国へ嫁ぐ準備は着々と行われ、そして今朝、迎えの使者がラミリア王国を訪れたのだ。
昨晩はゆっくり家族との別れができた。
19年間生まれ育った王宮を離れるのは、正直寂しくて仕方がない。大好きな家族とも、公務以外で会う事は殆どないだろう。
これから自分は新しい国の一員となる。
自分では決して選べない自分の未来。それでも、与えられた環境の中で、自分なりの幸せを探そう。
ミトはそう自分を励ました。
「大丈夫ですか?ミト様」
同じ馬車に乗る侍女のエイナが、心配そうに顔を覗き込んできた。
エイナはミトと同い年で、ミトの侍女となって3年目だ。黒い艶やかな長い髪と、同じ色の大きな瞳をしている。
初めて会った時から不思議なほどに気が合って、ミトにとっては家族と同じくらい心許せる存在だった。
ローザン王国からは次女の人数についてとくに提示されていないが、ミトはエイナと、そしてもう一人マリアという17歳の侍女二人に同行してもらうことにした。
なお、フィーナからは「是非ご一緒させてください」と申し出があったのだが、丁重に断った。なぜなら、フィーナにはには夫も子どももおり、自分の都合で家族をバラバラにしたくないと思ったからだ。
なお、エイナには自ら着いてきてほしいと頼んだ。
エイナは最初から一緒に行く気満々だったと言って、当たり前のように申し出を引き受けてくれた。
そして、ミトとエイナで相談し、マリアを連れて行くことに決めたのだ。
エイナもマリアも活動的で、他の国へ行くことにとても前向きだった。
さらに、二人とも今現在恋人がいない。
だからこそ、ミトも二人を同行させることができたのだ。
ミトはローザン王国へ向かう馬車の中にいた。
ローザン王国へ嫁ぐ準備は着々と行われ、そして今朝、迎えの使者がラミリア王国を訪れたのだ。
昨晩はゆっくり家族との別れができた。
19年間生まれ育った王宮を離れるのは、正直寂しくて仕方がない。大好きな家族とも、公務以外で会う事は殆どないだろう。
これから自分は新しい国の一員となる。
自分では決して選べない自分の未来。それでも、与えられた環境の中で、自分なりの幸せを探そう。
ミトはそう自分を励ました。
「大丈夫ですか?ミト様」
同じ馬車に乗る侍女のエイナが、心配そうに顔を覗き込んできた。
エイナはミトと同い年で、ミトの侍女となって3年目だ。黒い艶やかな長い髪と、同じ色の大きな瞳をしている。
初めて会った時から不思議なほどに気が合って、ミトにとっては家族と同じくらい心許せる存在だった。
ローザン王国からは次女の人数についてとくに提示されていないが、ミトはエイナと、そしてもう一人マリアという17歳の侍女二人に同行してもらうことにした。
なお、フィーナからは「是非ご一緒させてください」と申し出があったのだが、丁重に断った。なぜなら、フィーナにはには夫も子どももおり、自分の都合で家族をバラバラにしたくないと思ったからだ。
なお、エイナには自ら着いてきてほしいと頼んだ。
エイナは最初から一緒に行く気満々だったと言って、当たり前のように申し出を引き受けてくれた。
そして、ミトとエイナで相談し、マリアを連れて行くことに決めたのだ。
エイナもマリアも活動的で、他の国へ行くことにとても前向きだった。
さらに、二人とも今現在恋人がいない。
だからこそ、ミトも二人を同行させることができたのだ。



