「ちょ、ちょっと待ってよ!」
父の発表に、ミトは思わず不満の声を漏らした。
他の者は既に全員が知っていて、顔色一つ変えない。
「どうした?ミト」
「ローザン王国って一夫多妻制じゃない!しかも、セルファ王子って言ったら、もう3人も妻がいる人でしょ?」
「その通りだが、何か不服か?」
「もう充分間に合ってるんじゃないの?
政略結婚は仕方ないってわかってるけど、嫁ぎ先で旦那様に相手にされないのは、さすがにちょっと虚しいわ」
自分が恋愛できるとは思っていないが、それでも少しは結婚生活に甘い期待を持っていたミトである。
「それは大丈夫だ。父はちゃ~んと考えておる」
ギドは得意そうにニカっと笑った。
「何がよ…」
「セルファ王子は博愛主義で有名だ。分け隔てなく妃には愛情を注いでいると聞く。とても賢く将来を有望されているし、我が国との親交も深い」
「親交が深いのは知ってるわよ。私も何度か行ったことあるもの」
その内の1回は、セルファ王子の結婚式だったりする。
側室も含めて3人の妃がいるのに、呼ばれたのは1回きりだ。
第一妃とは、正式に結婚式が行われたが、第二妃以降は、内々で済ませてしまったのだろう。
いくら博愛主義と言われても、差があることは明白だった。
「年もまだ21歳と若い。ミトとの年齢のつりあいもバッチリだ。それに、かなりのイケメンだぞ」
「イケメンって…」
父からの売り込みに、ミトは脱力した。
「私が言うのもなんだけど、これって一応公の場での王命なんでしょ?砕け過ぎじゃない?お父様」
「ミトに言われるとはなぁ」
ギダは豪快に笑った。
「わっはっは、じゃないでしょ」
呆れるミト。
父の発表に、ミトは思わず不満の声を漏らした。
他の者は既に全員が知っていて、顔色一つ変えない。
「どうした?ミト」
「ローザン王国って一夫多妻制じゃない!しかも、セルファ王子って言ったら、もう3人も妻がいる人でしょ?」
「その通りだが、何か不服か?」
「もう充分間に合ってるんじゃないの?
政略結婚は仕方ないってわかってるけど、嫁ぎ先で旦那様に相手にされないのは、さすがにちょっと虚しいわ」
自分が恋愛できるとは思っていないが、それでも少しは結婚生活に甘い期待を持っていたミトである。
「それは大丈夫だ。父はちゃ~んと考えておる」
ギドは得意そうにニカっと笑った。
「何がよ…」
「セルファ王子は博愛主義で有名だ。分け隔てなく妃には愛情を注いでいると聞く。とても賢く将来を有望されているし、我が国との親交も深い」
「親交が深いのは知ってるわよ。私も何度か行ったことあるもの」
その内の1回は、セルファ王子の結婚式だったりする。
側室も含めて3人の妃がいるのに、呼ばれたのは1回きりだ。
第一妃とは、正式に結婚式が行われたが、第二妃以降は、内々で済ませてしまったのだろう。
いくら博愛主義と言われても、差があることは明白だった。
「年もまだ21歳と若い。ミトとの年齢のつりあいもバッチリだ。それに、かなりのイケメンだぞ」
「イケメンって…」
父からの売り込みに、ミトは脱力した。
「私が言うのもなんだけど、これって一応公の場での王命なんでしょ?砕け過ぎじゃない?お父様」
「ミトに言われるとはなぁ」
ギダは豪快に笑った。
「わっはっは、じゃないでしょ」
呆れるミト。



