大国に嫁いだ小国の姫は国家機密を知り影武者と取引する【完結】

「ミトもめでたく片思いで失恋したとはいえ、恋愛を経験できたことだし、もう、オレがいなくても関係ないってことだな」

少し拗ねた気分になった。

「はぁ?なんでそうなるのよ」

「だってそうだろ。セイラムへの気持ちも一応整理できたみてーだし。そろそろ側室の務めをきちんと果たす心構えもできたってことだろ。
だったら、オレだろうが、セルファだろうが、どっちが来ても関係ねーってことだよな。セイラムじゃないんだから、どっちでもいいだろ」

セルディオは不機嫌を隠さなかった。

(ミトはオレを好きにはならないわけだ)

わかっていたけど落ち込んだ。

「そんなわけないじゃない」

ミトは目を丸くした。

「どんな思考回路してたらそういう結論になるのよ」

あまりの言われように、セルディオもムキになった。

「あ?だってそういうもんだろ。好きな男以外は皆似たようなもんだろが。
ましてや、オレとセルファは似てるどころかそのまんま同じ人間みてーなもんだしな」

「だから、そんなわけないじゃない。もしかして、セルディオって、セルファと似てると思ってるの?
そりゃ外見は同じだけど、中身が全然違うじゃない。って、セルファの事は良く知らないけど。
今更セルファが来ても困るわ。もう、ああいうのはこりごり」

「ウソは苦手だもんな」

まだ拗ねているセルディオ。

「そうそう。それに、セルディオが来てくれないと、寂しいし」

「フォローかよ」

段々ムカムカしてきた。