「私の大事な赤ちゃんがローザンを守る立派な国王になるんだと思ったら、とても誇らしかったわ、セルファ…」
エイリーナはセルファの髪を撫でた。
「だけど、すぐに私も周囲の者も異変に気付きました。セルファを生んだのに、また陣痛がきたのです。そして、セルディオ、あなたが生まれました」
セルファの髪を撫でたまま、エイリーナは影を見上げた。
「私は嬉しさと絶望でおかしくなりそうだったわ…。まさか、双子を、しかもどちらも男の子だなんて…」
エイリーナはセルファをギュッと抱きしめた。
セルファは動かずされるがままになっている。
「ローザンは女系で、男児が2人以上生まれるのはとても稀だったのです。そして、そうなったとき、必ず王権を巡って争いが起きていました。長いローザンの歴史の中で、例外なくです。
私は、大切な我が子たちがお互い憎み合い争うだなんて、絶対に嫌でした。そんなことはさせないと強く思ったの」
エイリーナは二人を交互に見た。
「とにかく、この事実を知られてはいけないと、その場にいた者たちに緘口令を出しました。先に生まれたセルファだけを生んだことにして、セルディオは信頼できる者を乳母とし、隠して育てることにしたのです。
本当なら、セルディオをどこか遠くて安全な場所で、ローザンとは無関係で育てていけたら良かった。その方が、きっとセルディオにとっても幸せだったと思います」
エイリーナはセルファからそっと離れ、影を見つめた。
「だけど、あなたたちはあまりにも似すぎていた。下手に遠くへ出して、誰かに悪用されることを恐れました。結局、近くに置いた方が安全なのではないかと判断したのです。この城は、ローザンの中では最も安全な場所でもあるのですから。
しかし、成長すればお互いの存在を知ることになるでしょう。誤解が生まれ、争いが起こるかもしれない。
それならば、最初からどちらもローザンを守る王族として、別々の役割を与えたほうが良いのではと考えました」
エイリーナは影に手を伸ばした。
影は一歩後ずさった。
悲しそうな顔で、エイリーナは手を下ろす。
エイリーナはセルファの髪を撫でた。
「だけど、すぐに私も周囲の者も異変に気付きました。セルファを生んだのに、また陣痛がきたのです。そして、セルディオ、あなたが生まれました」
セルファの髪を撫でたまま、エイリーナは影を見上げた。
「私は嬉しさと絶望でおかしくなりそうだったわ…。まさか、双子を、しかもどちらも男の子だなんて…」
エイリーナはセルファをギュッと抱きしめた。
セルファは動かずされるがままになっている。
「ローザンは女系で、男児が2人以上生まれるのはとても稀だったのです。そして、そうなったとき、必ず王権を巡って争いが起きていました。長いローザンの歴史の中で、例外なくです。
私は、大切な我が子たちがお互い憎み合い争うだなんて、絶対に嫌でした。そんなことはさせないと強く思ったの」
エイリーナは二人を交互に見た。
「とにかく、この事実を知られてはいけないと、その場にいた者たちに緘口令を出しました。先に生まれたセルファだけを生んだことにして、セルディオは信頼できる者を乳母とし、隠して育てることにしたのです。
本当なら、セルディオをどこか遠くて安全な場所で、ローザンとは無関係で育てていけたら良かった。その方が、きっとセルディオにとっても幸せだったと思います」
エイリーナはセルファからそっと離れ、影を見つめた。
「だけど、あなたたちはあまりにも似すぎていた。下手に遠くへ出して、誰かに悪用されることを恐れました。結局、近くに置いた方が安全なのではないかと判断したのです。この城は、ローザンの中では最も安全な場所でもあるのですから。
しかし、成長すればお互いの存在を知ることになるでしょう。誤解が生まれ、争いが起こるかもしれない。
それならば、最初からどちらもローザンを守る王族として、別々の役割を与えたほうが良いのではと考えました」
エイリーナは影に手を伸ばした。
影は一歩後ずさった。
悲しそうな顔で、エイリーナは手を下ろす。



