大国に嫁いだ小国の姫は国家機密を知り影武者と取引する【完結】

扉がノックされる。
ユフィーリオは体を起こした。
少しフラフラするが、出迎えるためにベッドから下りて扉を開いた。

「会いたかったよ、ユフィーリオ」

いきなり抱きしめられる。
その刺激のせいか、ユフィーリオは吐き気を感じた。

「うっ…」

「どうしたんだ?」

ユフィーリオの異変に気付くセルファ。

「ごめんなさい…、少し体調が悪いみたいなの…」

「大丈夫か?横になったほうがいいね」

セルファはユフィーリオをベッドに促した。

「ありがとう…、ごめんなさい…」

ユフィーリオは素直に横になる。
頭の高さが変わり、最初吐き気が強まったが、次第に落ち着いた。

「顔色があまり良くない。いつから具合が悪いんだ?」

「部屋に戻った後くらいから、少し疲れているかも。
だから、さっきまで横になっていたの。急に立ち上がったのが良くなかったのかしら…。でも、横になったら少し楽になったわ」

「なら良かった…」

セルファはユフィーリオを見つめた。

「なぁに?」

「いや…、水を持ってきたほうがいいかな?」

「ううん、今は何も口にしない方が良さそう。こうして横になっていれば、きっと良くなるわ」

そう言って、ユフィーリオは目を閉じた。

「眠いのか?」

「ん~…、少し…」

「そうか…」

そして沈黙が訪れた。
ユフィーリオは目を閉じている内に、少しウトウトしてきた。
今夜はこのまま眠りたい。
セルファに見守られながら。