(何を言うつもりなんだ自分は)
影は言葉に出すのが恐かった。
今までの自分を否定してしまうかもしれない。
ミトは静かに続きを待っている。
今度は自分が影の言葉を聞く番だ。
「オレは…、自分自身のことなんて、考えずに生きてきた。
オレはローザンの第一王位継承者の影武者。それを全うすることだけを考えてきたつもりだった。どんなに辛くても、いや、辛いという感情すらなかったように思う。感情なんて邪魔なだけだった。
ただ、そこに在る課題を完璧にやり遂げる毎日。それが全てだった。気がついたときには、もうそうだった」
そこまで一気に言って、影は息を吐いた。
ミトが入れてくれたお茶を一口含む。
少し冷め始めていた。
「だから、オレと接する人間は全て、オレをセルファだと思っているか、セルファの影武者として見ていて、当然オレという人格なんて、どうでもいいことだった。
オレ自身、オレがどういう人間かなんて関心がなかったんだ。
だけど、ミトと出会った。ミトだけが、オレの正体を見破った」
ミトは少し緊張した。
影は自分に何を言いたいのだろうか。
「すっげー驚いたぜ。見破られたことなんて一度もなかったからな。あまりに驚いて、冷静な判断を誤ったんだろうな。
本当なら、あのときオレはミトを言い包めるべきだったんだ。それくらい、冷静に考えれば簡単にできたはずだ」
ミトはちょっとムッとした。
なんだか、馬鹿にされてないか?
影は言葉に出すのが恐かった。
今までの自分を否定してしまうかもしれない。
ミトは静かに続きを待っている。
今度は自分が影の言葉を聞く番だ。
「オレは…、自分自身のことなんて、考えずに生きてきた。
オレはローザンの第一王位継承者の影武者。それを全うすることだけを考えてきたつもりだった。どんなに辛くても、いや、辛いという感情すらなかったように思う。感情なんて邪魔なだけだった。
ただ、そこに在る課題を完璧にやり遂げる毎日。それが全てだった。気がついたときには、もうそうだった」
そこまで一気に言って、影は息を吐いた。
ミトが入れてくれたお茶を一口含む。
少し冷め始めていた。
「だから、オレと接する人間は全て、オレをセルファだと思っているか、セルファの影武者として見ていて、当然オレという人格なんて、どうでもいいことだった。
オレ自身、オレがどういう人間かなんて関心がなかったんだ。
だけど、ミトと出会った。ミトだけが、オレの正体を見破った」
ミトは少し緊張した。
影は自分に何を言いたいのだろうか。
「すっげー驚いたぜ。見破られたことなんて一度もなかったからな。あまりに驚いて、冷静な判断を誤ったんだろうな。
本当なら、あのときオレはミトを言い包めるべきだったんだ。それくらい、冷静に考えれば簡単にできたはずだ」
ミトはちょっとムッとした。
なんだか、馬鹿にされてないか?



