大国に嫁いだ小国の姫は国家機密を知り影武者と取引する【完結】

「お願い、セルファ、やめて…」

もう一度だけユフィーリオは抵抗を試みる。
セルファは構わずユフィーリオに触れる。

「お願い…セルファ…」

たちまちユフィーリオの声に甘さが交じった。
セルファは優しく優しくキスをする。
唇だけで、撫でるように、慈しむように。

「ん…」

大人しくそれに応じていたユフィーリオだが…。

「ダ、ダメ…!」

突然顔をそむけた。

「ユフィ?」

「今日はしたくないの。やめてセルファ」

ユフィーリオは体を起こす。

「ユフィはうそつきだな…」

セルファは片方の手をユフィーリオの足に這わせる。
そのまま足の付け根付近くまでなで上げたが、それ以上は進まない。
そこに手を触れたまま、ユフィーリオを観察した。

「や、やめて…」

「ほら、やっぱりうそつきだ。僕には、もっとして欲しいように見えるよ」

そして、ゆっくりと手を移動させる。

「や…、やめて…」

ユフィーリオは力なくそう言った。

「本当に?ならば逃げたらいいよ。逃げるほど嫌ならば、僕も今夜ユフィを求めるのは止める。逃げるなら今だよ、ユフィ」

「やめて…」

力なく言いながら、でもユフィーリオは逃げない。

「やめて、いいんだね?」

「やめて…」

「……わかったよ」

セルファは手を止め、ユフィーリオから少し離れた。
ユフィーリオは「やめて」と言ったことを激しく後悔した。

「意地悪…」

涙が溢れる。
そんなユフィーリオを見て、セルファは体の奥から強い衝動を感じた。
抑えることなく、ユフィーリオを強く抱きしめる。
ユフィーリオは抵抗せず、もう「やめて」とも言わなかった。