(やっぱり、ユフィーリオ様は特別っぽいわよね)
もう確信に近い。
ミトは自分の人を見る目に自信があった。
セルファは確実にユフィーリオを別格として扱っている。
ユフィーリオもそれを重々理解し、自分は特別な立場だと自覚している。
本当ならば、王子の寵愛を求めてライバル心を燃やす場面なのだろう。
しかし、ミトはセルファの発言に安堵した。こんな大国の王妃など、引き受けたら大変だ。
(あ~、良かった良かった)
一気に気が抜けるミト。
無責任と言うなかれ。これがミトの長所でもあるのだから。
プライドと立場を守ろうと必死な世界の中で、ミトは稀有な存在だった。
長い長い晩餐会。
とりあえず一通りの挨拶を終え、ミトはようやく椅子に座ることができた。
「疲れたでしょう?」
セルファが労ってくれる。
(あったりまえじゃない。どんだけ人が多いのよ)
と、言いたいけど当然言えるはずもなく、その言葉はごっくんと飲み込むミト。
「いいえ、大丈夫です」
余所行きの笑顔で応えた。
「晩餐会も終盤です。後は私一人で大丈夫ですから、ミトは部屋で休んでください」
「え?さすがにそれはマズいんじゃ…」
結婚式ではないものの、今日はセルファがミトを紹介するために開催された場なのである。
「心配はいりません。これが終わったら、ミトの部屋に行きますから、それまで休んでいてください」
セルファはミトの耳元で囁いた。
硬直するミト。
「では後程」
そんなミトを見て、セルファは苦笑しながら行ってしまった。
もう確信に近い。
ミトは自分の人を見る目に自信があった。
セルファは確実にユフィーリオを別格として扱っている。
ユフィーリオもそれを重々理解し、自分は特別な立場だと自覚している。
本当ならば、王子の寵愛を求めてライバル心を燃やす場面なのだろう。
しかし、ミトはセルファの発言に安堵した。こんな大国の王妃など、引き受けたら大変だ。
(あ~、良かった良かった)
一気に気が抜けるミト。
無責任と言うなかれ。これがミトの長所でもあるのだから。
プライドと立場を守ろうと必死な世界の中で、ミトは稀有な存在だった。
長い長い晩餐会。
とりあえず一通りの挨拶を終え、ミトはようやく椅子に座ることができた。
「疲れたでしょう?」
セルファが労ってくれる。
(あったりまえじゃない。どんだけ人が多いのよ)
と、言いたいけど当然言えるはずもなく、その言葉はごっくんと飲み込むミト。
「いいえ、大丈夫です」
余所行きの笑顔で応えた。
「晩餐会も終盤です。後は私一人で大丈夫ですから、ミトは部屋で休んでください」
「え?さすがにそれはマズいんじゃ…」
結婚式ではないものの、今日はセルファがミトを紹介するために開催された場なのである。
「心配はいりません。これが終わったら、ミトの部屋に行きますから、それまで休んでいてください」
セルファはミトの耳元で囁いた。
硬直するミト。
「では後程」
そんなミトを見て、セルファは苦笑しながら行ってしまった。



