大国に嫁いだ小国の姫は国家機密を知り影武者と取引する【完結】

「そうか…、わかった。じゃあ、今から続きをしようぜ。もう、暴れるなよ。泣いてもやめねーからな」

ミトは頷いた。
あまりに素直な態度に、影は動揺した。

「本当か?そんなにあっさり諦められるのか?また恐いって逃げるんじゃないだろうな?」

(何を躊躇しているんだオレは)

「大丈夫よ、もう余計な事は聞かないで。さっさと済ませちゃってよ」

その言葉に影は酷く傷ついた。

「信じられねーな。ミトは前科ありまくりだからな」

影はミトの反論を待った。
しかし、ミトは何も言ってくれない。
ミトは全てが面倒になっていた。
影との会話も。
だから無言でいた。

「信じろって言うなら、自分で服を脱げよ」

なんでそんな事言うのよ!
そう食って掛かってくるミトを影は待っていた。
しかし、ミトは無言で服を脱ぎはじめた。

「ま、待て」

焦ってミトを止める影。

「何?」

ミトは無表情だ。

「やっぱりオレが脱がせてやる。それがセルファのやり方だ」

今更セルファを持ち出す自分に影はうんざりする。

(もう、なんでもいいわよ)

ミトはダランと手を下ろした。
その夜、ミトは影に抱かれた。