最後が第三王子妃のアリアだ。
まだ17歳で、ローザン王国に嫁いで3ヶ月と日も浅い。
栗色の髪をツインテールにし、ピンクのふんわりとしたドレスを身に纏い、まるで人形のような愛らしさだった。
彼女のアクセサリーはオパールで統一されていて、柔和な雰囲気を醸し出している。
「あの…、アリアと申します。レイザンから参りました。宜しくお願いいたします…」
かなりの人見知りなのか、ミトとあまり目を合わせてくれなかった。
何度もセルファを見ては、助けを求めるような視線を送っていた。
「こちらこそ、どうぞよろしくお願い致します」と、ミトが挨拶を返すと、深々とお辞儀をするアリア。
「それでは失礼致します…」
小さな声で呟くように言い、逃げるようにどこかへ行ってしまった。
他にもたくさんの人と挨拶を交わした。正直、半分も覚えられていない。
人の名前と顔を覚えるのは苦手ではないが、とにかく人が多過ぎる。
「メモ帳でも持ってくるべきだったかしら…」
そんなものを晩餐会で持ち歩く姫などいるはずもないのだが、思わず愚痴が出た。
「今日一日で覚える必要はないよ」
しっかり聞いていたセルファ。
言葉遣いが、少しぞんざいになっている。
「あっ…、ごめんなさい。頑張って努力しなければいけませんよね」
それが王族の務めでもあるのだから。
「いいえ、ミトは公の場に出る機会は少ないから大丈夫。ユフィーリオが全て引き受けていますから安心してください」
そう言って、セルファはどこか誇らしげに微笑んだ。
まだ17歳で、ローザン王国に嫁いで3ヶ月と日も浅い。
栗色の髪をツインテールにし、ピンクのふんわりとしたドレスを身に纏い、まるで人形のような愛らしさだった。
彼女のアクセサリーはオパールで統一されていて、柔和な雰囲気を醸し出している。
「あの…、アリアと申します。レイザンから参りました。宜しくお願いいたします…」
かなりの人見知りなのか、ミトとあまり目を合わせてくれなかった。
何度もセルファを見ては、助けを求めるような視線を送っていた。
「こちらこそ、どうぞよろしくお願い致します」と、ミトが挨拶を返すと、深々とお辞儀をするアリア。
「それでは失礼致します…」
小さな声で呟くように言い、逃げるようにどこかへ行ってしまった。
他にもたくさんの人と挨拶を交わした。正直、半分も覚えられていない。
人の名前と顔を覚えるのは苦手ではないが、とにかく人が多過ぎる。
「メモ帳でも持ってくるべきだったかしら…」
そんなものを晩餐会で持ち歩く姫などいるはずもないのだが、思わず愚痴が出た。
「今日一日で覚える必要はないよ」
しっかり聞いていたセルファ。
言葉遣いが、少しぞんざいになっている。
「あっ…、ごめんなさい。頑張って努力しなければいけませんよね」
それが王族の務めでもあるのだから。
「いいえ、ミトは公の場に出る機会は少ないから大丈夫。ユフィーリオが全て引き受けていますから安心してください」
そう言って、セルファはどこか誇らしげに微笑んだ。



