大国に嫁いだ小国の姫は国家機密を知り影武者と取引する【完結】

「どうしてそんな意地悪を言うのです?私たちは夫婦。今夜もたっぷり愛させてください」

「今夜もって…、やっぱり証拠作りは必要なの?」

ミトは半泣きでそう聞いたが、影は聞き入れてくれなかった。
そのままキスされてしまう。
ミトは体を緊張させた。隣の部屋にはセイラムがいるのだ。

「もう、いいでしょう?今日はこれでおしまいにしましょう」

影の唇が離れた瞬間、ミトは震える声で訴えた。

「何を言っているんです?これからでしょう。私からの愛を受け取ってくれますよね?」

しかし、影はセルファのまま、そう言ってミトの首に吸い付く。

「あ…!もう、お願い!やめて!」

「どうして?いつものことでしょう」

「いやっ!!もうふざけないでよっ!」

ミトはまだ影の本気に気付いていない。
影は自分の決意が崩れる前に行動することにした。
例え拒否されても、それは自分ではなくセルファだ。
ミトの両手首から手を離す。
ミトはこれで開放されると思ったが、それは大きな間違いだった。
影はミトの足を掴み、一気に開かせ姿勢を変えた。

「……!!」

ミトは息を飲む。
恐怖で我を失った。

「いや!ヤダ!助けて!!!」

叫んで全力で逃げようとする。
しかし、影はミトの力ではびくともしない。

「や!!!助けて!セイラム様!!!」

ミトは泣きながら叫んだ。