印象に強く残ったのは、やはりミト以外の妃たちである。
まずは第一王子妃のユフィーリオ。いわゆる正室という立場である。
セルファが名を呼ぶと、優雅に振り向いた。
全体的に色素が薄く、儚い印象。薄茶色の柔らかくて長い髪は片側にまとめられて、白い花飾りが可憐さを際立たせていた。
オフホワイトのドレスには、ダイヤモンドが散りばめられている。
王子妃がすべき公務をこなしているとはとても信じられない程に、華奢で、どこか頼りなげで、幼さを残しているユフィーリオは20歳だ。
先に年齢を聞いていたミトは驚きを隠そうと必死だった。
(とても、自分より年上には見えないわ…)
「初めまして。ミト様。ユフィーリオと申します」
そう言うと、ユフィーリオはセルファに寄り添った。
「ラミリアから来ました。どうか宜しくお願いいたします」
ミトが挨拶して丁寧にお辞儀をすると、ユフィーリオは穏やかに微笑した。
ただ、それだけ。
すぐに視線をミトからセルファに戻す。
そして確かに見つめ合う二人。
(え~と…)
さて、ミトは困った。
(これって二人の世界ってやつ?セルファは博愛と聞いていたけど、やっぱり第一王子妃は特別なのかな)
そんなことを思った。
二人はただ見つめ合っているだけなのだが、まるで濃いラブシーンを見せ付けられているような居心地の悪さだ。
会って2日目のセルファに特別な感情を抱くわけでもないミトに嫉妬心はない。
それでも、今日の主役であるミトなどまるで眼中にないと言わんばかりのユフィーリオの態度と、それを受け入れるセルファを見ると、自分がここにいる意味がわからなくなる。
結局セルファが「まだ挨拶周りがあるんだ」と言うまで、ユフィーリオは側を離れなかった。
なんだかなぁ、である。
まずは第一王子妃のユフィーリオ。いわゆる正室という立場である。
セルファが名を呼ぶと、優雅に振り向いた。
全体的に色素が薄く、儚い印象。薄茶色の柔らかくて長い髪は片側にまとめられて、白い花飾りが可憐さを際立たせていた。
オフホワイトのドレスには、ダイヤモンドが散りばめられている。
王子妃がすべき公務をこなしているとはとても信じられない程に、華奢で、どこか頼りなげで、幼さを残しているユフィーリオは20歳だ。
先に年齢を聞いていたミトは驚きを隠そうと必死だった。
(とても、自分より年上には見えないわ…)
「初めまして。ミト様。ユフィーリオと申します」
そう言うと、ユフィーリオはセルファに寄り添った。
「ラミリアから来ました。どうか宜しくお願いいたします」
ミトが挨拶して丁寧にお辞儀をすると、ユフィーリオは穏やかに微笑した。
ただ、それだけ。
すぐに視線をミトからセルファに戻す。
そして確かに見つめ合う二人。
(え~と…)
さて、ミトは困った。
(これって二人の世界ってやつ?セルファは博愛と聞いていたけど、やっぱり第一王子妃は特別なのかな)
そんなことを思った。
二人はただ見つめ合っているだけなのだが、まるで濃いラブシーンを見せ付けられているような居心地の悪さだ。
会って2日目のセルファに特別な感情を抱くわけでもないミトに嫉妬心はない。
それでも、今日の主役であるミトなどまるで眼中にないと言わんばかりのユフィーリオの態度と、それを受け入れるセルファを見ると、自分がここにいる意味がわからなくなる。
結局セルファが「まだ挨拶周りがあるんだ」と言うまで、ユフィーリオは側を離れなかった。
なんだかなぁ、である。



